C. SXR 無線メモ帳
1. アンテナと子供の眼

思うにアンテナは電気的にはいくらでもすばらしいものが考えられそうだが、機械的に実現するのは難しい、住宅地ではなおさら。 作ったものの一度あげてみて怖くなって降ろしてしまったことが何度もある。 春夏秋冬それぞれ風、雷、台風、湿った雪、何でもくる。
それに見た目もある。 これが一番の難点だ。 XYL の目もあるし、近隣の目もある。 ほどほどにしないと無線は続かない。
写真は 30 年以上前の別の QTH で開局当時のもの。 写真プリントの接写。
7 MHz 専用で、5 m 位の竹ざおに 2 m 程ワイヤを沿わせ、その上にアルミパイプ、トップにローディングコイルとラジアルハット付き。 エレメント全長は 5 m 位。 これに 10 m のラジアルを平屋の軒下に這わせたもの。 トップは 8 m 位しかなく、控えめのアンテナと思っていた。
ところが、あるとき近所の幼稚園に通う男の子が、このアンテナが怖いと言っているというのを聞いた。 その子のお母さんの話では、アンテナの上部が、その子には大きなくも(蜘蛛)が空に浮かんでるように見えて恐ろしく、当局を避けて遠回りをしているとかだった。
このように話をしてくれれば、まだいいが、世の中には胡散臭い眼で見ている人もいるはずで、以後、アンテナはできるだけ目立たないものとし、さらにペイントで視認性を下げる工夫をしている。